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TEIL 3 ein trockenes Ei

ein dörflich DNA

1, Oktober, 2010, Freitag

 

 

むかしむかし・・・

ふかいふかい雲のうみをこえると、美しい山なみがありました。

人々はそこを「アルプス」と呼んでいました。

そのけわしい山に囲まれて、ぽっくりと緑の草原がありました。

そこには赤い屋根が連なる小さな村がありました。

村の名は「オーバーアマガウ」といいました。

村人たちは冬になると、木を彫ってキリストの像やおもちゃを作り、遠くまで売りに行きました。

貧しくても平和に仲良く暮らしていました。

 

ところがそれは1633年、突然のことでした。

村人たちは次々と高い熱を出し、命を落としていったのです。

大事に育てた子どもたち、看病していたお父さん、お母さん。

それはおそろしい病気「ペスト」でした。

”このままでは村が消えてしまう。神さま、どうかお助けください。”

 

村人たちはある誓いをたてました。

それはイエスキリストの主徒、復活を描いた受難劇を村人たちの手で上演することでした。

”神さま、毎年はできませんが、10年に一度必ず受難劇を上演して、感謝の気持ちをささげます。”

この誓いをたてると、ペストの被害はパタリとおさまったといいます。

平和な暮らしが戻ってきました。

そして村人たちは時を重ねても誓いを決して忘れることはありませんでした。

19世紀になっても、20世紀になっても。

 

それから何度も大きな戦争がありました。

そのために上演の年がずれてしまうこともありました。

そう、都会へと村の人たちが働きにでることもありました。

いろんなことがありました。

でも村人はずっと受難劇を上演してきました。

 

そして2010年。

また10年に一度の受難劇の年がやってきました。

 

5月、世界中から人々がオーバーアマガウにやってきました。

いよいよ受難劇の幕開けです。

裏方やオーケストラもみんな村人たち。

3000人の人たちが作り上げた舞台です。

上演の期間は半年間。

村の人たちは仕事もやりくりして、102回も公演します。

400年も村に受け継がれてきた受難劇。

アルプス、10年に一度だけの大舞台。

 

行かなくちゃ。オーバーアマガウに。

 

「ein dörflich DNA」への2件の返信

すっごく丁寧に書いてます~
ビックリ!
作家になれますよ!
オーバーアマガウはドイツのある場所ですか?

ichigou sama
オーバーアマガウは南ドイツにある小さな街です。
でもこの受難劇は先週で終わりました。
見に行きたかった。。。(ToT)/
また10年後必ず!!

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